売上管理とは?|手法や必要項目について解説!

売上管理とは、日々の売上を記録・集計し、達成度合いと現状を測ることです。売り上げの管理が不正確だと、有効な施策を打つことができず、経営にも影響を与えてしまいます。
この記事では、「売上管理とは?」という基本的な解説から、具体的な管理方法、実施時のポイントについて詳しく解説します。

目次

売上管理とは?

売上管理とは、日々の売上データを把握・分析し、収益性を高めるために行う重要な業務です。具体的には、売上金額やその内訳、利益率、原価などのデータを収集して管理し、現状を把握するだけでなく、問題点や改善ポイントを見つけ出すプロセスを指します。

売上管理は、事業の方向性や戦略を決定するための基盤となる活動であり、正確なデータを基に計画を立てることで、企業の成長や持続的な利益確保を実現することができます。

売上管理の目的

売上を管理し、売上目標の達成度を把握することで、販促施策の有効性や経営上の課題を発見することができます。売上データを詳細に分析することで、どの商品やサービスが利益を生み出しているのか、またどこに改善の余地があるのかを見極めることが可能です。

そして、「どの年代に」「何が」「どれくらい」売れたかなどデータを詳しく分析し、市場や競合他社の動向と比較することで、自社の強み・弱みの把握ができ、マーケティング施策の展開方針や新製品開発に役立てることができます。

また、売上や原価に係るお金のやり取りを見える化することで、請求漏れや支払漏れによるトラブルを未然に防ぐこともできます。

売上管理に必要な5つの項目

ここでは、売上管理に必要な5項目について詳しく解説します。

1.売上

売上とは、商品やサービスの販売によって得られた収入です。生産や販売に係るコストの差し引きが行われていない状態の金額を指します。この数値を正確に把握することで、現状の事業の規模やパフォーマンスを客観的に評価することができます。

2.売上目標と達成率

売上目標は、月次や四半期ごとに、組織全体や各部門、個人単位で達成可能な数値よりも少し高い値で設定されることが一般的です。達成率を定期的に確認することで、現状が目標とどれほど離れているのかを把握し、状況に合わせた対策を講じることができます。

売上の達成率については「売上高 ÷ 売上目標 × 100」で表すことができます。

3.原価

原価とは、商品やサービスを提供するために必要な直接的なコストを指します。原価には、「製造原価」と「売上原価」があり、「製造原価」は商品を製造するための原材料や労務費を指し、「売上原価」は「製造原価」に加えて商品を販売するための広告宣伝費や減価償却費などを含んだ費用を指します。

4.予算や経費

予算とは、事前に計画された収益や支出の目標値であり、これを基に経営の方向性が決定されます。決められた予算の中で、材料費や人件費、広告宣伝費などの経費を適切に管理し、無駄な支出を抑えることで、利益を最大化できます。

5.売上の前月比・前年比

売上を前月比や前年比で比較することで、成長率や季節的なトレンドを把握することができます。前月度との比較では、直近の売上が改善しているか停滞しているかを分析でき、前年度との比較では、長期的な成長性を測ることができます。

売上管理を行う3つの方法

ここでは、代表的な3つの売上管理の方法について解説します。

①エクセルで管理する

売上や予算、経費などのデータをExcelシートに手動で入力し管理する方法です。

〇メリット
・使い慣れている人が多い
・初期費用を抑えながら運用できる
・関数を使うことで簡易的な分析や計算ができる

✖デメリット
・情報共有に適していない
・データ入力に手間がかかる
・入力ミスや計算ミスが発生しやすい

②会計ソフトで管理する

売上管理に特化した機能を備えており、より精度の高いデータ管理が可能です。
PCにソフトをインストールして使う「インストール型」と、Web経由で利用する「クラウド型」があります。

〇メリット
・売上や経費、利益の自動計算ができる
・請求書や領収書の発行ができる
・クラウド型であれば、インターネット環境があればどこからでもアクセス可能

✖デメリット
・初期費用、運用費用がかかる
・利用人数が制限される(契約内容次第)

③SFAやCRMで管理する

SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)を活用して管理することも可能です。

〇メリット
・案件ごとに顧客や営業担当者が記録されるため分析しやすい
・表やグラフの自動作成が可能

✖デメリット
・初期費用、運用費用がかかる
・自社に合ったシステムを見つけづらい

上記の特徴を踏まえ、自社に合った方法で売上管理を行っていくことが重要です。

売上管理を実施する上での4つのポイント

売上管理を効率的かつ正確に行うためには、いくつかの重要なポイントがあります。
ここでは、その具体的な方法について解説します。

①売上管理表のテンプレートを用意する

売上管理を効率化するために、あらかじめ売上管理表のテンプレートを用意しておくことが重要です。売上データの入力フォーマットを作成しておくことで、業務のスピードが向上するとともに、分析が容易になります。また、統一されたテンプレートを使用することで、入力内容のムラを防ぎ、正確な分析が可能になります。

②ルール・体制を決める

売上管理をスムーズに進めるには、担当者間でのルールや体制を明確にすることが不可欠です。ルールが曖昧なままだと、担当者によって商品の入力名の相違、データの更新漏れなどの問題が発生しやすくなるため、業務を標準化できるようなガイドラインを設けることが効果的です。

③定期的に数字をチェックする

定期的にデータを見直し、現状を把握することも重要です。週次、月次、四半期ごとなど、チェックの頻度を事前に決めておき、見直すことで、取り組むべきことの優先順位の把握や、売上低下に対する早期のアクションを打てるようになります。

④極力手作業を減らす

売上管理で手作業の割合が多いと、入力・計算ミスや業務の属人化といった問題が発生しやすくなります。そのため、可能な限り自動化できる仕組みを導入することがポイントです。自動化によって工数を減らすことで、分析や改善策の立案といったより重要な業務に集中できるようになります。

まとめ

売上管理をしっかりと実施することで、経営状況が把握できるとともに、今行うべき施策が見えてきます。今回ご紹介したポイントをもとに、自社に合った売上管理手法を取り入れ、売上目標の達成を実現していきましょう。

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